愚か萌え

Hey yo.みなさん、萌えてますか?

わたしは最近毎日目が覚めるたびにハンドラのお気に入りのシーンなどを思い出しては萌え萌えだにゅん♪などと気色悪い言葉を発していて非常に幸せです。萌えがあると日常に張りがあっていいですね。

というわけで萌え萌えの話をしてもいいか?するよ。ハンドレッドラインさんのいろいろなルートのネタバレ含みます。

※話が横道にそれすぎたところは脚注にしています

拓海クンって、この手の主人公にしては戦うことに後ろ向きなシーンがほとんどないし、自分の中の優先順位をしっかりとつけて判断しているし、結果はどうあれ常に自分の置かれた状況でのベストを尽くそうとするのは人間としてかなり完成しているんですよね。最初から精神的にも性能的にも「かっこいい主人公」として描かれている。その上戦闘でも範囲攻撃と単体攻撃があってシンプルに強いし、ゲームの序盤に主人公がチキるとか弱いとかでイライラすることがほとんどない。
1周目の拓海クンにムカつくことといえば幼なじみと友達以上恋人未満の甘酸っぱい青春を送っており、非モテのプレイヤーより人間としてはるか高みのステージにいることくらいです。

しかし、それでも澄野拓海って本当にめちゃくちゃ愚かだよね。タイムリープを決めたこと自体は愚かだとは思わないし、ハッキリと目的があってそのためにまっすぐ走って行くのは絶対に正しいことなんだけど、その上でなんかめちゃくちゃ愚か。多分これの答えはヴェシネス編でほのめかされていて、拓海クンは自分を客体化して考えることができない。主体として自分が次に何をすべきなのかはいつも考えているし冷静に判断するように努めているけど、「自分が何をしているのか」は、何度他人から指摘されても自覚できない。救世主コンプレックスとハッキリ言っていいほど自己肯定感が低いようには見えないけど、それでも誰かを助けるという行為に無意識のうちに依存している。

拓海クンはとても良い男なんです。自分の大切なものを守りたいというシンプルな動機が彼を後押しして1周目を気持ちよく戦わせてくれる。その彼のいいところが完全に反転して、救世主コンプレックスによって苦しみ続けるのが2周目以降なわけです。エッチすぎる。ハンドレッドラインのこと、途中からエロゲーなのかなって思いながら遊んでた1よ。
2周目以降はプレイヤーにもそれなりのストレスをかけるつくりになっていて、拓海クンの不健康な精神状態を主に霧藤が咎めまくってくる。ゲームの良心である霧藤に咎められることでそれまで違和感を抱いていなかったプレイヤーもこれはちょっといいことではないんだなというのに気がつくことができる。
自立したがっている人を無理に助けようとする選択肢を選ぶとろくなことにならないのこのゲームの思想が見えるよね。霧藤に自分が助けるべき対象であるカルアを重ねている限りは恋愛関係になれないし。まっすぐだなぁと思う。
霧藤以外との恋愛ルートってほとんど「共犯者」というのがキーワードになると思うんだけど、拓海がちゃんと恋をするためには相手を助けるだけじゃなく相手からの助けを受け取ることが必須なんだろうなと思う。

2周目は救世主コンプレックスの悪い面がたくさん描かれるわけだけど、逆に真相解明編で真相を知った後に立ち直るシーンとかはその存在の相対性が拓海の背中を押してくれた節はあるんじゃないかなとも思う。思い出も大切な人も自分の存在もすべてが偽物だったとしても、まだすぐそばに自分が守るべき仲間たちがいるから戦えるっていうのはいい落とし所だよね。他人の存在に依存しているからこそ自己が不安定になったときでも立ち直れるというか。
蒼月は他者にあまり依存せずに自己を確立していたからこそ、真相を知って自己を破壊されて心のよりどころがなくなってしまった。あのときは全ての特防隊メンバーが自己の確立を破壊されてしまったはずだけど、蒼月は特に「自分は絶対的に自分で今更変えられないから、おかしいのは世界の方で、だから壊す」という思想の前提条件である自己の正当性が崩されてしまった。残されたのは「自分は偽物で、しかも失敗作だ」という事実だけで、だからこそ仲間の存在で相対的に自己を取り戻して立ち上がった特防隊メンバーがすごくうらやましく見えて、そこに入っていきたいと思ったんだろうな。「自分は変えられない」という前提が崩れて初めて「自分が変わりたい」と思えて、それがセルフ目潰しという行動で現れた。信用を買うためだけにそこまでせんでもええやろがいと思った覚えがありますが、自分が変わった証が自分自身のために欲しかったんだろうな。他に自分の存在を証明するものがなにもないから。

こういう観点から見れば自分の価値を他人の感情に依存しないヴィラン蒼月衛人は救世主コンプレックスとはまさに正反対のところにあった2んだよな。ただそれでも強烈に他者を必要としているのは変わらない。加害しないとなにかを感じられないなら、加害する対象が必要だから。愚かしさのレベルで言えば拓海クンと変わんねーんだよな。醜い人類により強く加害したいという動機だけで94日間いい人を装って醜い仲間たちと我慢して交流したり安全の保証もない学園の外に出て行ったり見たこともないパラレリープ装置にタイムループもしてないのに初見でチャレンジしたりするのって本当に狂気の沙汰で、なぜ生きとるんだお前は3。バカなのか?まあその方向での愚かしさがなければ、多分1日目で飛び降りて全てを終わらせるか、それか普通に自分の異常性を自覚し自分を偽って最後までグループに溶け込んでるはずなんだよな。あるがままの自分で最高に気持ちよくなりたいというある種の快楽主義的な生き方で、それで死んじゃったとしてもそれはそれでまぁいいかくらいの感じなんだと思う。元気いっぱいに生きていてとてもかわいい。愛しすぎて顔中にKISSしてあげたくなる。最高に不快だろうな。

救世主コンプレックスの話はこのへんでやめておくとして、雫原もあんなすました顔しておいて自分の主観世界を美しくするためだけに他人の魂の尊厳も他の世界も犠牲にするのメチャクチャ自己中で愚かしくてかわいい~~萌え~~~自分の愚かしさ、醜さをある程度自覚しているのでそれがまたいじらしくてイイ。SF編、全然正しくないのが萌え。
多分全員生存の邪魔になったとしても殺人鬼澄野を守りつづけるのだけはやめなかったんだろうな。その美しい思い出を反芻することだけで保ってきた精神の安定があるんだと思う。ただの恋というより、無限に思えるようなループの中で雫原には人間的に壊れてしまった部分があって、それを埋める儀式のようにそれがあるんだと萌え。てか澄野を見る雫原を見る澄野がちょっと気まずい感じなのエッチすぎ、今すぐCERO-Zにして性行為を見せろ。

それにしても、人類を救うための人間兵器の零番がプレーンな救世主願望を性格としてプログラミングされるの面白い。ドルメン式洗脳と同じ感じでやってるならわりとガチャみたいな感じでそれっぽい人格が出るまで繰り返したんだろうな(それくらいのランダム要素がないと日本刀オナニーガールが生まれるの納得いかないよ!!!!)。
拓海や雫原はリーダー候補だろうなと思うし、タンク担当の銀崎、死を恐れない飴宮、生存本能の高い丸子、専門職の川奈や面影あたりもかなり研究者の思惑が透けて見えるところだけど蒼月は”バグ”がなければどういう役割を担当する想定されてたんだろうな。智将担当かな。体つきもがっしりしてるし身長も高いし知力も高いしコミュニケーションも問題ないから雫原澄野に並んで万能型のリーダー候補的な想定だったのかもしれない。でも認識障害のない理想の蒼月って萌えなくね?愚かしさや歪みが萌え萌えをつくる。コンパスで描いた真円には萌えない。手書きの凸凹にこそ萌える手触りがあるんだ。

  1. なんか主人公の人格を中心にした話の回し方というか、文脈がエロゲーっぽい。有名なエロゲとかギャルゲって主人公が異常にイイヤツで、しかし人格や家庭環境に歪みを抱えていて、それに寄り添う形で女の子が寄ってくるって感じじゃないですか?詳しくないからあんま具体例出せないけど…… ↩︎
  2. 物語において悪役(と言い切ってしまうのも違う気がするが)というのは能動的なもので正義というのは受動的なものだから構造的にもそうならざるをえないんだけど、これは萌えの話だから不都合な事実は認識した上で一旦置いとこうよ。 ↩︎
  3. ヴェシネスの気まぐれで殺されるのはともかく、蒼月が能動的に生死のかかった一か八かの行動をしてハズレクジを引いてるところをみたことがない。これが占いと幸運なのか?でもなんか、運がいいというよりも神様に愛されていると言った方がなんだかしっくりくる気がする。幸運という言葉に対する独自解釈の一つなんだろうか。 ↩︎

そんで、ごめん、上までの内容とは全く関係ないけど、つぶやきたかったから、つぶやくね。すいませんね。

蒼月たくさん編の蒼月って基本的にタクミクンの脳内幻覚なのに(そうだよね?)クオリティ高すぎるだろ。どのルートでも殺したら1週間に1回ぐらい寝る前に蒼月のこと考えるノルマがある(?)とはいえ、脳を支配されすぎている。マジでrent free。ファック。

青春編048の蒼月衛人さん、何度見ても気持ちよくなりすぎ。こんなん絶頂やん。自分を殺すためだけにあらゆるコストを払ってくれる人がいるのが嬉しくて嬉しくてたまらんのねん。醜い人類との性行為に忌避感がある(カリスマ編より)このプリチースイートベイビーアザラシが勃起するのはポルノじゃなくてこういうときなんだろうな。コイツがセックス嫌いじゃなかったら「セックスより気持ちいいよぉ!」ってセリフがあったと思う。もう3パターンぐらい櫻井の演技を脳内で想像できている。

てかこのゲームなんでCERO:Dですんでるんだ?身体切断やDNA上の近親相姦や未成年売春のほのめかしやレイプ(これについてわたしは言葉を選びません、同意のない性行為を他の性描写と同じように扱うことはできません、グロいシーンとしてはすごく好きだけど)があるのに……Zにしたほうがいいよ(これについてわたしは耳障りのいい嘘をついています、エロスチルが見たいだけです)。まぁちんちん擦りつけるだけで満足できたかもしれない衛人を除けばガッツリ性行為描写あるのが霧藤とイヴァーだけなのは最後のラインなんだろうな。

最近はもう毎日寝る前に蒼月のこと考えて、起きてすぐも蒼月のこと考えてるんだけど、わたしってもしかしてうっかり蒼月殺しちゃったのかな

拓海と蒼月がすることのなかではセックスって別にエロくない方の事象だと思う

2周目でカルアの夢を見る演出入るのがどのルートだったかガッツリ検証したわけじゃないけど蒼月殺したルートでは絶対にカルアとの幸せな思い出の夢を見ることができないのいいよね、カルマに足首を掴まれている

自分の日本語能力を疑うくらい支離滅裂な文章書いててこわい。小学一年生からやりなおすわ。

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